TPPの真の恐ろしさ解さない日本政府

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米国の陰謀かと思われたTPP締結に大統領候補のクリントン氏とトランプ氏が反対を宣言していることに、不可解の念を持っている諸氏は少なくない。

そもそもTPPとはTrans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreementの略であり、日本語では「環太平洋戦略的経済連携協定」という。取りあえず段階的に関税を引き下げて各国政府の規制を緩め自由競争の世界、即ちグローバリズムの実現を目指すものである

この協定に加盟した国は、最終的には(20年後か30年後には)輸出入にかかわる全ての品目について、国別の事情による規制を排すること、即ち、関税の廃止、その国独自の規制(非関税障壁など)例えば安全基準等の禁止、自国製品の保護のための助成金などを禁止する事などを究極の目的としている協定に同意し、することを前提としている。

一般国民は、牛肉、が安くなる、乳製品が安くなるなどの恩恵を受けると、安易に考えている節がある。確かに農産物に係る日本国家の厚い助成金、「ノウキョウ」等の第一次産業に係る既得権益構造をリノベーションするべきというのは正論であるが、それは別問題であり、外圧で解決するものではない。

TPP協定の陰の仕掛け人は、実は米国ではなく多国籍企業なのだ。この多国籍企業を操るのは、国家意識が欠如しているユダヤ系、華僑(特に客家ハッカ)のグループである。

―恐ろしいISDS条項とは
なかでも条項の中にあるISDS条項Investor-State Dispute Settlement
(投資家対国家間の紛争解決条項)は、他国の領土内に侵入する巨大多国籍企業がビジネスにおいてその国の規定によって不利を強いられていると判断した場合は、そのビジネスに係る企業が国家を提訴し賠償金を請求する権限を持つという条項にサインしなければならないことだ。即ち、いわば企業が国家と対等以上の権限をもつような制度である事だ。

現実にこれらの企業の訴訟は、国連の国際取引法委員会(UNICITRAL)もしくは国連投資紛争解決国際センター(ICSID)に持ち込まれて審査され、有罪、即ち自由貿易に国家が反すると裁定された場合は、訴えられた国家は、一私企業に対し莫大な賠償金を支払わなければならないとする条項なの。

TPPのルーツは1995年発足のWTOであり、非関税障壁とは、特定分野への外資参入規制(郵貯、放送局、鉄道、航空、電力、学校給食、健康保険制度等公共事業への入札)、入国管理法(外国人労働者制限)、政府補助金(エコカー減税、畜産業、漁業、農家への補助金、太陽光発電等の売電価格決定制度、輸入検査規制などである。

実際、TPPに類する自由貿易協定を締結した国では、訴訟例として、カナダの有鉛ガソリン規制、メキシコのサトウキビ保護政策、韓国の地産を定めた給食材料、エコカー減税、オーストラリアのタバコ規制(フィリップ・モーリス)などで一企業が国家を訴え勝訴している。

グローバリズムとはキャピタリズムやコミュニズムと同じイデオロギーである。
グローバリゼイションとは国別の価値観を否定する拡散現象であり、インターナショナル(国家が前提)を否定するものである。

国家規制の撤廃はそれぞれの民族の慣習や伝統社会を破壊し、弱肉強食の自由主義経済は、格差社会を生み出す。TPPで巨大利益を得るのは:巨大多国籍企業とその株主である巨大金融投資資本家グループ(ユダヤ系)のみなのだ。

具体的に、ササニシキの種を米国の巨大多国籍企業のカーギルが、ヘリコプターで蒔き、日本に輸入されたら日本の米作農業は壊滅である。松坂牛とて同じこと。日本の食の安全保障が危機に立たされる。TPPの未来はこの方向に突き進む。どう考えてもデフレが止まらない。脳みその薄そうな石原伸晃大臣では絶望的である。

望むべき社会は、それぞれの国家が、その文化、伝統を保持しつつ、対話の精神を以って他国の立場を尊重、理解し、相互に恩恵を受けると同時に、それぞれの国民が受け入れ可能な範囲で、自由に交流を深め、互いに切磋琢磨し発展を目指すが、守るべき産業は安全保障の観点から徹底して守る事ではなかろうか。

板垣哲史:国際金融コンサルタント。慶大法学修士、BCI、シティバンク東京支店FXチーフ・ディーラー歴任後、シティコープ・フューチャーズ在日代表を経て、現在(株)日本トーマスモアコンサルティング社代表。 著作に『儲かる米ドル預金』マネジメント社、『眠ったお金を揺り起こせ!』ブロンズ新社、『投資に勝つ最強の「心理」法則』(オーエス出版)、『ライフセトルメント投資入門』アールズ出版2011年監修がある。

このレポートは投資判断の参考となる情報の提供を目的として作成されたもので、投資誘導を目的としたものではございません。通貨の選択、投資時期の最終決定は御自身の判断でなさるようにお願いたします。
また、このレポートに関する解説者本人へのお問い合わせはお受け致しかねますのでご了承下さい。
(株)日本トーマスモアコンサルティング


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