☆相場に影響を与える情報の種類と対処方法

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一般に相場の参加者にとって、”情報“は先行きの相場の方向性を探る上できわめて重要な役割を担っていることは言うまでもない。しかし、常に”情報”に振り回されて手痛い思いのすることの多い参加者にとっては両刃の剣である。

そこで今回はいわゆる相場に影響を与える”情報“について考えてみたい。”情報”には大きく分けて以下の六種類がある。

(A) 大手金融調査機関が発表する主要国の経済数値の予測値や金利、為替動向
(B) 各国公的機関特に米国が発表する金融政策の変更や記者会見、要人発言
(C) マスメディアの相場動向に関する大型の記事やニュース
(D) 著名アナリストや評論家の相場動向のコメントや執筆記事
(E) 身近な相場仲間の相場見通しに関する意見やアドバイス
(F) 世界の国々の政治状況、財政状況で市場に不安をもたらすもの。

(A)については、前月比、前年同月比が判断のポイントになるが、発表時点の為替レートが、翌週に発表される(B)の発表時点からどのぐらいプラスかマイナスかによって、その時のレートが既に市場にどのくらい織り込まれているかを推定することが重要である。(B)の発表まで(A)の発表後から誰も売買しないことは、通常ありえないからである。

(B)(A)が発表された直後から相場はその予想値の影響を受けるが、さらに数日後に尾ひれのついた噂がしばしば流れることがあり(B)の発表まで乱高下することがあるので注意しなければならない。また政府、中銀などの突発的発言による相場変動。

(C)新聞紙上に大見出しで、さらに上がる、下がる、と出たときは、相場のトレンドはほぼピークを迎えたと見てよい。通常この場合大口の参加者の仕込みが終わって、彼らが情報操作のためにあおっている可能性が高いからだ。このニュースについていくのは、情報源から一番遠い我々小口投資家だけであり、結局高値、安値を掴まされる筋書きとなる。

(D)これが曲者である。「曲がり屋に向かえ!」という格言があるが、アナリストは前回書いた予想が完璧に外れても、全く正反対の予想を出すことは心理的に出来ない傾向がある。自然と円高論者か円安論者に大別される。調査機関でも執筆者が同じならこの傾向を維持している。彼らが痺れを切らして円安説や円高説に転換した時が絶好の逆張りのタイミングとなるであろう。こうした予想記事は業界では良く名の知れた著名なアナリストであればあるほど、自分の予想に合致した情報を大げさに、不一致の情報を過小評価することにより、見通しの客観性を失っていくので、要注意である。唯一大相場の度にテレビに出てくる大物元財務官だけは節操もなく視聴者の不安と恐怖心を常に煽る方向を述べるのを得意とする。即ち円安論者でもなく円高論者でもない。

(E)友人・知人と相場の見通しが完全に一致したら、まず相場は反対に行くと思って良い。同じ意見だと喜んだのはつかのま、意地が決断を遅らせ、ずるずると損が膨らみ、最高低値で切らせられる。この事実に理屈はない。

(F)現在、政治的には米国の大統領選の余波、英国の離脱プロセス、ユーロ難民問題、金融ではFOMCの利上げの行方が微妙に為替に影響を与える。その他、中国の経済財政状況、中東のイスラム国問題などがあるが、突発的な政治問題は、短期間で元に戻るので、あわててはいけない。

このように‘情報‘はその入手した時点において、市場がどの程度織り込んでいるかを推定する作業が不可欠である。さらに下がるファクターの‘情報‘を入手したからといって単純に売ると底値をつかまされる危険も多々ある。また相場の同僚や仲間の意見が一致したときは、自らを制御して静観するか、勇気を持って逆張りを敢行すべきである。

大損をする時はたいがい強い間違った相場観に固執する時である。完全に間違ったか否かを確かめるには、(E)の友人・知人の見通しに対する意見を聞いて、多数者が同じ相場観で一致したら、ただちに損切り、ないし倍返しをすべきである。「人の行かぬ道に花あり」の格言はしばしば有効である。また最後に、突発的なニュースの場合は、自分が入手した時に、どのくらい遅れてキャッチしたか、冷静に見極め、直ちにカットするか、半値戻しでカットする決断が求められることもある。自分の意見に固執せず、フレキシブルな対応が不可欠だ。

板垣哲史:国際金融コンサルタント。慶大法学修士、BCI、シティバンク東京支店FXチーフ・ディーラー歴任後、シティコープ・フューチャーズ在日代表を経て、現在(株)日本トーマスモアコンサルティング社代表。 著作に『儲かる米ドル預金』マネジメント社、『眠ったお金を揺り起こせ!』ブロンズ新社、『投資に勝つ最強の「心理」法則』(オーエス出版)、『ライフセトルメント投資入門』アールズ出版2011年監修がある。

このレポートは投資判断の参考となる情報の提供を目的として作成されたもので、投資誘導を目的としたものではございません。通貨の選択、投資時期の最終決定は御自身の判断でなさるようにお願いたします。
また、このレポートに関する解説者本人へのお問い合わせはお受け致しかねますのでご了承下さい。
(株)日本トーマスモアコンサルティング


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