市場に織り込まれている日経平均の年間値幅は5,000円?荒れ相場にはeワラント

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小野田慎氏のコラム。株式、為替、コモディティ相場のトレンドや、今後想定されるシナリオと投資戦略。eワラントはもちろん、他の金融商品を使った投資戦術などをお届けします。

日本株市場のボラティリティは8月から9月に底打ちしたようです。市場に織り込まれている相場の変動性を数値化したボラティリティの上昇傾向が今後も続くとするなら、日々の値幅は拡大することになり、日経平均株価の年間値幅が±5,000円となる可能性がでてきました。

ボラティリティの推移

図1は日経平均株価と日経平均ボラティリティー・インデックス(以下、「日経VI」)の推移です。日経VIは大阪取引所の日経平均先物、日経平均オプション取引における取引所公表値をもとに算出されているボラティリティに関する指数です。つまり、日経VIは日経平均株価のボラティリティを示していると言えます。

ボラティリティの水準は長らく低下傾向にありましたが、8月から9月にかけて上昇傾向に転じたようです。11月第2週には日経VIは4月以来の20を超えてきました。なお、ボラティリティはときどき短期的に上ぶれすることがあります。直近ですと英国のEU離脱を巡る国民投票で離脱が選ばれたとき、米国の大統領選挙でトランプ氏が勝利したときなどです。ボラティリティは相場の株価指数の急落時に高まる傾向があります。

ボラティリティを値幅に換算すると?

ボラティリティには過去に実現した変動率から計算されるヒストリカル・ボラティリティと、オプションの取引価格から計算されるインプライド・ボラティリティの2種類があります。本稿におけるボラティリティは日経VIであり、これはインプライド・ボラティリティです。インプライドという言葉の意味は「暗黙の」とか「暗示された」という意味で、インプライド・ボラティリティは市場参加者が予想しているボラティリティのことです。

ボラティリティが上昇してきている、と言っても多くの方にとっては何の実感も無いかもしれません。そこでボラティリティを値幅に換算してみます。ボラティリティを標準偏差という統計指標として見ると、例えば日経平均株価のボラティリティが20なら、日経平均株価の年間変動率がプラス20(%)からマイナス20(%)に収まる確率が統計的におよそ7割で予想されているということになります。

図2ではボラティリティを予想年間値幅に換算したものの推移です。計算式は日経平均株価×日経VI÷100です(終値ベース)。これは市場に織り込まれている年間値幅という解釈となりますが、実際の年間値幅はこの範囲に収まることも、外れることもありますので、あくまでもおおよその目安です。

図2を見ると9月以降の予想年間値幅が急上昇していることが分かります。11月9日には4,860円となりました。今年4月にも日経VIが20を超える時期がありましたが、値幅では4,000円ちょっとです。同程度の日経VIにもかかわらず値幅が大きくなったのは日経平均株価の水準が高まったためです。

日経平均株価の乱高下が始まる?そんなときこそeワラント

値幅は上方向だけでなく、下方向にもありえるものですから、今後の日本株市場は値動きが荒くなっていくことが想定されます。こういった局面では、eワラントの特長を上手に活かせば効率の良い投資が可能です。

【特長1:値動きの大きさ】
大きく下げた後のリバウンドや勢いのある動きの一部に乗るということであれば、動きが読みやすいと思われる局面が時々あるでしょう。このとき、てこの効果があるeワラントを活かして、荒れた相場の中の短期間の値動きを捉えて収益機会にすることも可能です。例えば、数日を前提として日経平均が0.5%動くとした場合、レバレッジ(実効ギアリング)10倍のてこ効果があるeワラントなら、5%程度の値動きが予想されます。

【特長2:損失は投資元本に限定】
値幅が期待できることから、先物、CFDなどの証拠金取引で大きな収益の獲得を期待することもできるでしょう。しかし、予想と反対方向に動いてしまった場合、値幅が大きい分、短時間で大きな損失が発生し、証拠金が足りなくなったり、場合によっては追証のリスクがあります。また、相場観は当たっていたのに短期的に反対方向に相場が動いたことでポジションを強制的に決済されてしまうこともあるでしょう。
この点、eワラントなら予想と反対方向に動いてしまった場合でも、投資資金を全て失うリスクはあるものの、追証はありませんし、ポジションが強制的に決済されることもありません。一般にeワラントは動かない相場が苦手なので(後述の時間の要素が価格に含まれているため)、荒れた相場は良い投資機会となります。

【特長3:下落ヘッジにはプット型】
eワラントには下落をチャンスに変えるプット型もあります。一般にボラティリティが急上昇する局面では相場の下落を伴うことがあるので、ボラティリティの長期的な上昇を想定したうえで、ボラティリティが短期的に低下した局面ではプット型eワラントを保有し、相場の下落とボラティリティの急上昇を狙うという投資戦略も可能です。

【注意点】
eワラントを選ぶとき、対象原資産(株式や株価指数など)の価格が上昇すると思えばコール型、下がると思えばプット型を用いるのが原則です。但し、そこに「時間」の概念を入れて使わないと、思わぬ失敗をしてしまう可能性があります。

eワラントの満期日までの取引価格は、満期日に銘柄毎に定められた基準となる価格(権利行使価格)と、予想した方向(コールなら上回る方向、プットは下回る方向)との差額がいくらになるかを予想して算出されます。また、現時点での対象原資産の価格のまま満期日を迎えると満期日の受取額がゼロとなる状態であっても、満期日までの残存日数が長ければ、受取りになる確率は存在するので、確率×予想受取額の合計としてeワラントの価格が決まります。

逆に、対象原資産の価格が一定であれば満期日に価格がゼロになるという銘柄は、単純に考えても1日当たり価格÷残存日数分だけ価格が下落します(実際にはより複雑な計算が必要)。つまり、使い方は「上がると思えばコール、下がると思えばプット。ただし、満期日までの時間価値の経過に注意して権利行使価格を選ぶ」となります。

(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。


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