☆中国不安後退?本当の下げはこれから
- 2016/1/13
- 佐藤りゅうじブログ

史上初の大発会から6営業日続落を経験した日経平均だが、7営業日目にしてようやく上昇した。終値は、496.67円高の17715.63円だそうだ。株価が下がると、世の中の雰囲気も暗くなるので、上昇したことは素直に喜びたい。ただ、一部のメディアは、今回の上昇を、リスク選好の動きだとか、中国不安後退等が述べられている、それはどうだろうか。
・リスク回避は常套句
ファンドにせよ、機関投資家にせよ、きょうは「リスク選好」、明日は「リスク回避」と日々ころころと変わることはない。いったん、ポジションを膨らすと決めれば、決められた割合まで買い続けるし、ポジションを縮小させると決めれば、粛々と実行する。「リスク選好」や「リスク回避」というのは、短期筋の取引の理由づけ、もしくは、記者が困ったときの常套句とでも覚えておけばいい。
・不安しかない
中国についてもそうだ。人民元の対ドル基準値の変動幅が小さかったり、中国株が上昇したことを、中国不安後退と言っているのかもしれないが、そもそも、発表されている経済指標の信ぴょう性が乏しいうえ、金融市場のルールがコロコロ変わる国だ。そこにあるのはカントリーリスクという不安だけだ。会社の役員が、頻繁に失踪する国でもあるらしい。まして、最近の中国の株の値動きをみれば、一日の値動きで不安が後退することはないだろう。
・クラッシュの前に
自戒の念を込めて書くが、大きな下げの途中、特に下げの初期段階では、相応の戻りがあることが多い。経験則からいえば、利上げのサイクルに入っているときは、株価が乱高下し、その中でピークアウト、そしてクラッシュすることがほとんどだ。
利上げにより、まずは、新興国市場などのリスクの大きいマーケットから資金が引いていく。昨年末のジャンク債市場のクラッシュなど、その兆候と考えている。そして、最終的には、主要国の株が大幅な調整に見舞われることになる。ただ、これが一日で起きるわけではない。その途中にいるときは、わからない。いったん、下げ止まると、そこが絶好の押し目のようにみえてしまう。だが、それは、違うことが多い。崩壊し はじめてわかる バブルかな。
だらだらを怖いことを書いてしまったが、自分自身、目先の動きで、大局を見失わないように注意したいと思っている。本当の下げは、まだこれから。夏以降ではないかと考えている。中国不安も続く、ダウは7年も上がり続けている。サイクル的にも、そろそろだろう。
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