米GDPの下振れに警戒
- 2022/4/28
- 経済データBOX

日本時間28日21時30分に2022年第1四半期米GDP速報値が発表されます。大方の予想はGDPが前期比年率換算1.0%増と昨年第4四半期から成長が減速することが見込まれています。また、個人消費が同3.5%増、価格変動が大きいエネルギーや食料を除いた個人消費支出デフレーター(コアPCE)の上昇率は5.5%となっています。
なお、GDPナウは27日時点で、GDPの伸び率は0.4%と予測しています。20日時点では1.3%でしたが、米商務省が25日に小売売上高の年次改定を行った影響で、伸び率を引き下げたようです。
成長の減速が見込まれている状況ですが、予想をさらに下振れする結果となった場合は、株安やドル安などの動きがみられるかもしれません。
◆GDP(Gross Domestic Product)とは
GDP(国内総生産)とは、一定期間内に国内で生み出された財・サービスの付加価値の総額で、その国の経済規模や経済全体の景気動向を見るうえで重要な経済指標です。GDPは前期比、前期比年率、前年比いずれかの伸び率が四半期(3ヵ月)ごとに発表され、その伸び率がその国の経済成長率を表しています。
世界のほとんどの国で発表されていますが、国によって発表回数が異なるのが特徴です。米国、英国、ユーロ圏は各四半期とも、速報値、改定値(速報値の約1ヵ月後に発表)、確報値(改定値の約1ヵ月後に発表)と3回発表されるのに対して、仏、独は各四半期とも、速報値、確報値(速報値の約2週間~4週間後に発表)と2回発表されます。カナダでは、毎月GDPが発表されます(約2ヵ月後に発表)。その他の国の多くは、各四半期とも1回のみの発表となります。
◆GDPナウ
「GDPナウ(https://www.atlantafed.org/cqer/research/gdpnow)」とは、アトランタ連銀が最新の重要な経済指標(ISM製造業景況指数、小売売上高、耐久消費財、個人所得・支出、国際貿易統計、住宅着工件数)が発表された時点で、その経済指標の結果を加味した最新のGDP予測値を公表しているものです。市場予想と大きく乖離することもありますが、米国経済全体の最新の全体像を把握する際に注目されています。
リリース日:https://www.bea.gov/news/schedule