NZ中銀の利上げ予想も利上げ幅に注目…
- 2022/5/24
- 経済データBOX

日本時間25日にニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)は金融政策委員会(MPC)を開催し、11時に政策金利が発表されます。大方の予想では、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を現行の1.50%から0.50%引き上げ、2.00%と5会合連続で利上げを行うことが見込まれています。
4月のMPCでは、過去22年で最大の引き上げ幅となる0.50%の利上げを行い、NZ中銀は声明で、「インフレ期待の高まりを回避し、今後でなく今OCRを大幅に引き上げることが、政策の最も後悔の少ない道筋との見解でMPCは一致した」と説明しています。
また、4月19日にNZ中銀のオア総裁は、MPCは現時点でインフレ期待の抑制を重視しており、今後数四半期で追加利上げを見込んでいると明らかにしています。同総裁はまた、対応が遅れるとインフレ期待は収拾がつかなくなり、MPCはインフレ期待を中期的に目標レンジ内に収めることを極めて重視していると語っています。
NZ中銀が12日に公表した四半期調査では、企業が見込む向こう1年間のインフレ率は4.88%と前回の4.40%から上昇しました。ただ、中銀の政策が物価に浸透する期間とみなされている2年後のインフレ率は3.29%と前回の3.27%からやや上昇と、市場予想を下回る結果となり、今回のMPCで0.50%の追加利上げを実施する必要性を低下させるものとなっています。利上げ幅が0.25%となれば、NZドルは売り圧力に押される展開も想定されます。
なお、NZドル円は4月19日に87円台前半の高値をつけたあとに軟化し、今月12日には一時80円台を割り込みました。その後は反転上昇していますが、現在は21日移動平均線に抑えられています。同移動平均線をしっかりとクリア出来れば、押し目底確認の期待感が高まりそうですが、これに失敗すると、再び80円の節目が意識されやすくなりそうです。
◆ニュージーランド政策金利とは
ニュージーランド準備銀行が年7回(6~7週ごと)開催する金融政策委員会で決定する政策金利です。政策金利の対象は、市中銀行の翌日物金利であるオフィシャル・キャッシュレート(Official Cash Rate)になります。
発表元:https://www.rbnz.govt.nz/
リリース日:https://www.rbnz.govt.nz/events