欧米各国のPMIは前月から低下予想
- 2022/7/22
- 経済データBOX

日本時間22日、欧米各国の7月のPMI速報値が発表されます。大方の予想では、各国とも景況感の分岐点である50は維持していますが、製造業、サービス業、総合ともに前月から低下する見込みとなっています。
ドイツの消費者物価指数(EU基準、HICP)は6月にやや伸びが鈍化しましたが、これは燃料価格高騰を抑えるための政府施策によるものとみられています。全般的には、欧米各国のインフレ率にピークアウト感がありません。
こうしたなか、ドイツやフランスの製造業については、一部では50を下回る予想もあります。50を割り込むと、世界経済を巡る先行き不透明感からリスク回避の動きが強まる場面も出てきそうです。
◆PMI(Purchasing Manager’s Index)とは
PMI(購買担当者景気指数)とは、企業の購買担当者に新規受注や生産、雇用の状況などを聞き取り、景況感についてアンケート調査した結果を指数化したものです。英国の金融情報・調査会社のIHSマークイットが発表していましたが、2022年2月に同社と米国のS&Pグローバルが合併したことで、現在はS&Pグローバル社が発表しています。
国別、製造業やサービス業ごとの集計が行われており、50を判断の分かれ目としてこの水準を上回る状態が続くと景気拡大を示します。逆に、50を下回る状態が継続すると、景気減速を示します。一般的に、雇用統計や鉱工業生産などの統計よりも速報性が高く、景気に対する先行性があるとされているため、注目度が高い経済指標の一つとされています。
なお、中国では中国国家統計局と中国物流購入連合会が共同で調査したものと、中国のメディアグループである財新とS&Pグローバルが独自でまとめたものの2種類があります。財新PMIは、調査対象に中小企業や輸出企業の比率が高いため、景気動向をより敏感に反映するとみられています。
発表元:https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/Index?language=ja
リリース日:https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PDF/UK_Rel_Dates