9年ぶりにFRB理事7人が揃うFOMC
- 2022/7/27
- 経済データBOX

日本時間28日3時に米国の政策金利が発表されます。大方の予想では、75bpの利上げが見込まれています。なお、Fed Watchでは26日時点で、75bpの利上げ確率が75.1%、100bpの利上げ確率が24.9%となっています。
一部では、先週のECBや南ア中央銀行のように積極的な利上げ幅になるとの見方もありますが、ここ最近の米経済指標は冴えない結果となっているため、市場のコンセンサス通りの結果が見込まれます。
◆FOMCとは
FOMCとは、Federal Open Market Committeeの略で米国の金融政策の決定の行う会合です。通常は年8回開催され、会合では米連邦準備制度理事会(FRB)議長と副議長、理事を合わせた7名、12地区ある連邦準備銀行総裁の5名(このうち1名はNY連銀総裁がFOMCの副議長を務め、残りの4名は持ち回り)の計12名が投票権を持ちます。
米国の政策金利は、フェデラル・ファンド(FF)金利誘導目標で、0.25%のレンジで目標が示されます。また、FRBは毎年3・6・9・12月にFOMCメンバーによる米国経済と政策金利の見通しを公表し、その政策金利の見通しが「ドットチャート」と呼ばれ、メンバーが適切と考えるFF金利誘導目標の水準を点(ドット)の分布で示したものになります。
◆タカ派、ハト派とは
各国の金融政策を決める会議のメンバーに対して、「タカ派(hawk)」「ハト派(dove)」という言葉を良く聞かれます。一般的に、タカ派は景気安定よりも物価上昇の抑制を優先し、金融引き締め(利上げ)政策寄りの人です。一方、ハト派は物価上昇を警戒しつつ、景気に十分配慮する金融緩和(利下げ)政策寄りの人となります。
◆FOMCボードメンバーの分布図(7月19日時点、赤字は投票権あり)
-タカ派-
ブラード(Bullard)セントルイス地区連銀総裁
ウォーラー(Waller)FRB理事
メスター(Mester)クリーブランド地区連銀総裁
ハーカー(Harker)フィラデルフィア地区連銀総裁
バーキン(Barkin)リッチモンド地区連銀総裁
ボウマン(Bowman)FRB理事
パウエル(Powell)FRB議長
ウィリアムズ(Williams)ニューヨーク地区連銀総裁
ボスティック(Bostic)アトランタ地区連銀総裁
ジョージ(George)カンザスシティ地区連銀総裁
-不明-
バー(Barr)FRB金融規制担当副議長
ジェファーソン(Jefferson)FRB理事
クック(Cook)FRB理事
コリンズ(Collins)ボストン地区連銀総裁
ローガン(Logan)ダラス地区連銀総裁 ※8/22就任予定
-ハト派-
カシュカリ(Kashkari)ミネアポリス地区連銀総裁
エバンス(Evans)シカゴ地区連銀総裁
デーリー(Daly)サンフランシスコ地区連銀総裁
ブレイナード(Brainard)FRB副議長
FOMC開催日:https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomccalendars.htm
FRBボードメンバー:https://www.federalreserve.gov/aboutthefed/bios/board/default.htm