BOEは6会合連続の利上げへ
- 2022/8/4
- 経済データBOX

日本時間4日20時に英国の政策金利が発表されます。大方の予想では、現状の1.25%から1.75%と50bp引き上げ、6会合連続での利上げが予想されています。また、今月のMPCでは、中銀のバランスシート圧縮についての詳細が公表される予定となっています。
先月12日、ベイリー英中銀総裁が8月のMPCについて、「25bp以外にも選択肢」などと発言したことで、市場では50bpの利上げがコンセンサスとなっています。なお、先月18日にも8月に50bpの利上げを行う可能性を示唆しています。
先月20日に発表された6月の英消費者物価指数(CPI)は、前年同月比9.4%上昇(BOEのインフレ目標は2%)と、1982年2月以来の伸び率となりました。前回のMPCでは英中銀は今年のインフレのピーク予想を上方修正し、11%を「若干上回る」としています。
今回の結果がハト派的なものにならない限り、ポンドは買われやすく、ユーロ/ポンドは4月の安値0.82台半ばや3月の安値0.82近辺が意識されそうです。
◆英金融政策委員会(Monetary Policy Committee)とは
MPC(Monetary Policy Committee)は、英国の中央銀行であるイングランド銀行(BOE)に設置されており、政策金利など英国の金融政策を決定する機関です。総裁、副総裁を含む5名の英中銀内部の委員と4名の外部委員の計9名の委員で構成され、年間8回会合を開きます。政策金利の対象は、中央銀行の預金金利であるBank Rateとなります。
また、年8回のMPCのうち、2月、5月、8月、11月開催の4回はスーパーサーズデーと呼ばれ、四半期インフレ報告が同時に発表され、その後、総裁による記者会見が行われます。
なお、2016年まで毎月開催されていましたが、FRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)にならい、2017年から年8回に減らしています。
◆MPCボードメンバーの分布図(7月27日時点)
-タカ派-
サンダース(Saunders)委員 ★6月会合で50bpの引き上げ提唱
マン(Mann)委員 ★6月会合で50bpの引き上げ提唱
ハスケル(Haskel)委員 ★6月会合で50bpの引き上げ提唱
ラムスデン(Ramsden)副総裁
ピル(Pill)理事
ベイリー(Bailey)総裁
-ハト派-
カンリフ(Cunliffe)副総裁
テンレイロ(Tenreyro)委員
ブロードベント(Broadbent)副総裁
発表元:https://www.bankofengland.co.uk/
リリース日:https://www.bankofengland.co.uk/monetary-policy/upcoming-mpc-dates