米ADP雇用統計、予想は15万人増
- 2023/1/5
- 経済データBOX

日本時間5日22時15分に12月の米ADP雇用統計が発表されます。大方の予想では、民間雇用者数は15万人の増加となっています。
前日に米労働省から発表された11月のJOLT求人件数は1045.8万件と予想(1005万件)を上回り、10月は1033.4万件から1051.2万件に上方修正されています。また、12月のISM製造業景況指数の雇用指数は51.4(11月は48.4)に上昇、12月のNY連銀製造業景況指数の雇用指数は14.0(11月は12.2)に上昇となっています。12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数の雇用指数はマイナス1.8(11月は7.1)に低下しましたが、全般的に米労働市場の強さが示されています。
なお、11月の米民間雇用者数は予想(20万人増)を下回る12万7000人増となり、外為市場ではドル売り(139.10円前後→138.80円前後)の反応がみられました。業種別では、ホリデーシーズンに向けて人員確保が広がったことを受け、レジャー・ホスピタリティーの雇用者数は22万4000人増となりましたが、製造業が10万人減、専門職・ビジネスサービスが7万7000人減、金融サービスが3万4000人減となりました。
◆ADP雇用統計とは
ADP雇用統計とは、米国の民間雇用サービス会社ADP(Automatic Data Processing)社が発表する雇用調査レポートです。米労働省が公表している米雇用統計に近い算出方法をとっていますが、ADP雇用統計は政府機関の雇用は含まれていません。ADP社が約50万社の民間企業の給与計算データをもとに雇用者数の動向を示した指標で、米雇用統計は民間企業と政府機関をあわせた14万社の44万事業所が対象となっています。
2006年5月から公表されており、原則、米労働省の雇用統計が発表される2日前に公表されます。このため、米雇用統計の非農業部門雇用者数(NFP)を予測する先行指標として注目されています。
なお、内訳は財生産部門(建設業や製造業などの3業種)とサービス部門(レジャー接客業や貿易・運輸・公益事業などの12業種)となっています。また、この2つの部門を小規模企業(1~19人の従業員数、20~49人の従業員数など)、中規模企業(50~499人の従業員数)、大企業(500人以上の従業員数など)と従業員数によって区分けしたものも公表されます。
発表元・リリース日:https://adpemploymentreport.com/