NY連銀景気指数、マイナス予想
- 2023/5/15
- 経済データBOX

日本時間15日21時30分に5月の米NY連銀製造業景気指数が発表されます。大方の予想では、マイナス3.7と景況感の分岐点であるゼロを割り込むとみられています。
前月は市場予想(マイナス18)に反してプラス10.8と5カ月ぶりに活動拡大を示しました。新規受注と出荷が急回復するなど、需要を示す指数が大きく改善したことで、米景気後退懸念を後退させました。
4月の米ISM製造業景況指数は47.1と2カ月ぶりに上昇したほか、4月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)確報値は50.2と6カ月ぶりに活動拡大を示すなど、米製造業景況感に持ち直しの兆しが見受けられます。
ただ、今月4日に発表された3月の米貿易収支では、輸出入の総額が5765億2800万ドルと2022年6月の6000億1100万ドルをピークに頭打ちとなっており、米国や各国の需要鈍化を示唆している可能性もあります。
◆NY連銀製造業景気指数(Empire State Manufacturing Survey)とは
米国に12ある地区連邦銀行のひとつ、ニューヨーク連銀が管轄するニューヨーク州の製造業の景況感や経済活動の現状などを指数化した指標で、「エンパイア・ステイト景況指数」とも呼ばれています。
同州にある約200社の製造業者に、新規受注、出荷、就業者数などの項目について、前月と比較した現状と6ヵ月後の見通しを、「良い」「同じ」「悪い」の中から選択させ、指数化したものです。
0を景気判断の分岐点に、プラスだと景気の先行きは明るい、マイナスだと景気減速懸念が高まっていると判断されます。また、総合指数を支える下位指数のなかでは、インフレ指標として支払価格指数(Prices Paid)も注目されます。
一般的に、フィラデルフィア連銀景況指数やISM製造業景況指数の先行指標として捉えられ、毎月中旬に発表されるNY連銀製造業景気指数で大まかな方向性を予測し、毎月第3木曜日のフィラデルフィア連銀でコンセンサスを形成し、翌月第1営業日のISMで実数値を確認して米国の製造業の景況感を確認できると言われています。
発表元:https://www.newyorkfed.org/survey/empire/empiresurvey_overview
リリース日:https://www.newyorkfed.org/research/calendars/i-may23.html