加GDP、プラス成長予想
- 2023/5/31
- 経済データBOX

日本時間31日21時30分に2023年第1四半期カナダGDPが発表されます。大方の予想では、前期比年率換算2.5%増、前期比0.4%増、前年比2.8%増となっています。
16日にカナダ統計局が発表した4月の消費者物価指数は、前年同月比4.4%上昇と市場予想(同4.1%上昇)を上回ったほか、10カ月ぶりに上昇率が拡大しました。カナダ統計局によると、伸びが拡大したのは家賃と住宅ローンの上昇が主因で、高金利を背景に賃貸需要が増えて家賃が上昇した可能性を指摘しています。これを受けて、2会合(3月と4月)連続で政策金利を据え置いてきたカナダ中央銀行(BOC)による利上げ観測が一部で浮上しています。今晩のGDPが予想を上振れると、利上げ観測が強まる可能性もあります。
◆カナダGDP(Gross Domestic Product)とは
カナダのGDP(国内総生産)とは、1918年に設立された国務大臣管轄のカナダ統計局(Statistics Canada)が、カナダ国内で生産された最終製品やサービスの付加価値の合計を算出した総額で、カナダ国内の経済状況を総合的に測るうえで重要な経済指標です。四半期データでは前期比と前年比、前期比年率換算の伸び率が注目され、月次GDPも毎月公表(調査対象月の約2ヵ月後)します。
GDPを作成するために、幅広い調査および行政データソースが使用されています。主なデータソースとしては、四半期財務諸表調査、月次雇用・給与・労働時間調査、四半期小売商品調査、年次ビジネス調査、銀行情報、政府財務統計、国際収支統計、カナダ歳入庁(CRA:Canada Revenue Agency)のT4報酬ファイルなどがあります。これらのデータソースはすべて、2008年国民経済計算システムの概念と定義に適合するように調整され、2008年国民経済計算システムのマクロ経済計算フレームワークに統合されています。
四半期データは基準期間終了後60~75日以内に公表され、各四半期の推計値は同年翌四半期の推計値が公表される際に修正されます。また、毎年第3四半期には3年前に遡って改訂が行われるとされています。
発表元:https://www.statcan.gc.ca/en/start
リリース日:https://www150.statcan.gc.ca/n1/dai-quo/cal2-eng.htm