NZ中銀、据え置き予想
- 2023/8/16
- 経済データBOX

日本時間16日11時にニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)は政策金利を発表します。大方の予想では、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を現行の5.50%に据え置くことが見込まれています。
前回の会合(7月12日)では、RBNZは2021年8月以来、約2年ぶりに政策金利の据え置きを決定しました。声明では、「これまでの利上げが想定通りに支出を抑制し、インフレ圧力を弱めている」、「政策金利は予見可能な将来において抑制的な水準に維持する必要があるとの認識で一致した」とし、当面は政策金利を据え置くことを示唆しました。
先月19日に発表された2023年4-6月期の消費者物価指数は、前期比1.1%上昇、前年比6.0%上昇と伸びが鈍化しましたが、市場予想(前期比1.0%上昇、前年比5.9%上昇)を上回りました。同統計を受けて、利下げ開始時期が後ずれしたとの見方からNZドル買いの反応がみられました。
なお、今回の会合では四半期に一度の政策金利見通しが公表されます。5月に公表された政策金利見通しでは、来年半ばまで現行の金利水準を維持し、2024年7-9月期に利下げを開始する見通しとなっています。今回の会合では、どのように見通しが変化するかに注目が集まっています。
◆ニュージーランド政策金利とは
ニュージーランドの政策金利とは、ニュージーランド準備銀行(Reserve Bank of New Zealand)が年7回(6~7週ごと)開催する金融政策委員会(Monetary Policy Committee)で決定される政策金利です。
政策金利の対象は、市中銀行の翌日物金利であるオフィシャル・キャッシュレート(Official Cash Rate)になります。また、2月、5月、8月、11月には四半期に一度の金融政策報告(MPS:Monetary Policy Statement)を公表し、インフレ見通しや政策金利見通しなどが発表されます。
2019年4月以前は、総裁個人のインフレ目標達成に関する説明責任を重視する立場から、委員会による金融政策の意思決定を採用していない数少ない中銀でしたが、2019年の法改正により意思決定機関として金融政策委員会が設けられました。なお、金融政策委員会は、総裁が議長を務め、ニュージーランド準備銀行理事会の推薦により財務大臣が任命した内部委員4名と外部委員3名の計7名で構成されています。
金融政策委員会の責務は、中期的にインフレ率を平均1%~3%の間に維持することが求められており、将来の平均インフレ率を目標の中間値である2%付近に維持することに重点をおいています。
発表元:https://www.rbnz.govt.nz/
リリース日:https://www.rbnz.govt.nz/events