RBA理事会、据え置き予想で注目は声明に
- 2023/9/5
- 経済データBOX

日本時間5日13時30分にオーストラリアの政策金利が発表されます。大方の予想では、現行の4.10%に据え置くとの見通しとなっています。なお、ロウRBA総裁は今月17日に任期満了となり、後任にはブロック副総裁が就任します。
前回の会合(8月1日)では、据え置きと利上げと市場の見方が割れるなか、2会合連続での政策金利の据え置きが決定されました。この結果を受けて、豪ドルは対ドルや対円で売られる反応をみせました。
声明では、「直近のデータは、インフレ率が予測期間中に2~3%の目標レンジに戻り、生産と雇用が成長を続けることと整合的なものである」とし、先行きについては「ある程度のさらなる金融引き締めが必要になるかもしれないが、それはデータとリスク評価次第」とし、利上げ再開に含みをもたせています。
先月30日に発表された7月の豪月次消費者物価指数(CPI)は、前年比4.9%上昇と前月(5.4%上昇)から伸び率が鈍化しています。また、7月の豪雇用統計は、雇用者数が1.46万減と市場予想(1.50万人増)を下回ったほか、失業率は3.7%に悪化するなど、労働市場のひっ迫が緩和していることが示唆されました。このため、3会合連続での政策金利の据え置きが見込まれており、声明で追加利上げに対するスタンスがどのように変化するかが注目点となりそうです。
◆RBA理事会とは
オーストラリア準備銀行(RBA)は、原則として毎月第1火曜日に開催する金融政策理事会で政策金利を含む金融政策を決定します。なお、1月は夏休み期間のため、理事会の開催がなく、年11回の発表となります。
政策金利として採用されているのは、銀行間取引の翌日物貸出金利であるオフィシャル・キャッシュ・レート(OCR)の誘導目標になります。
RBAの「金融政策」の目的は、法律で、①通貨価値の安定、②最大雇用の維持、③経済的繁栄と厚生の促進と定められています。また、インフレの抑制を「金融政策」の一義的な中期目標と位置づけ、消費者物価の上昇率を年2~3%で安定させることとしています。
発表元:https://www.rba.gov.au/
リリース日:https://www.rba.gov.au/schedules-events/calendar-2023.html