米CPI、原油価格の動向は今後の物価上昇リスクか

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日本時間12日21時30分に9月の米消費者物価指数が発表されます。CPI総合の大方の予想は前月比0.3%上昇、前年比3.6%上昇、CPIコアは前月比0.3%上昇、前年比4.1%上昇となっています。

前回は、総合指数の前年比が3.7%上昇、コア指数の前月比が0.3%上昇とそれぞれ市場予想(3.6%上昇、0.2%上昇)を上回ったことで、金利上昇を伴うドル買いの反応がみられました。ドル円は147.40円前後から147.70円台へ上昇、ユーロドルは1.0760ドル前後から1.0710ドル台へ下落しました。なお、総合指数の前月比、コア指数の前年比はそれぞれ市場予想(0.6%上昇、4.3%上昇)通りの結果でした。

前日に発表された9月の米生産者物価指数(PPI)は、総合指数が前月比0.5%上昇、前年比2.2%上昇とそれぞれ市場予想(0.3%上昇、1.6%上昇)を上回りました。また、食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比0.3%上昇、前年比2.7%上昇とそれぞれ市場予想(0.2%上昇、2.3%上昇)を上回るなど、インフレは市場予想ほどの伸び減速とはなりませんでした。

EIA(米エネルギー情報局)によると、9月の米国の平均ガソリン小売価格は1ガロン当たり3.958ドルと昨年同時期よりも4%上回る水準にあります。

世界最大の自動車サービス組織である米コックス・オートモーティブがまとめた米国の中古車価格の指標である9月のマンハイム米中古車価格指数は214.33と2カ月連続で上昇しました。前月比では1.0%上昇、前年比では3.9%低下となっています。

なお、米クリーブランド連銀が予測している11日時点の9月のCPIナウキャストは、総合が前月比+0.39%、前年比+3.69%、コアが前月比+0.36%、前年比+4.17%と市場予想よりも小幅に上振れする見通しとなっています。

◆米消費者物価指数(CPI-Consumer Price Index)の見方は…

都市部の一般消費者が購入する商品(財)とサービスの総合的な価格の動きを指数化したものをCPI-U(Consumer Price Index for All Urban Consumers)と呼び、全人口の80%以上をカバーしています。ウエイト(2年ごとに改定)付けされた品目毎に1982-84年の価格(=100)と比較した指数を米国労働省労働統計局(US Bureau of Labor Statistics)が毎月中旬に発表しています。

また、CPI-W(Consumer Price Index for Urban Wage Earners and Clerical Workers)と呼ばれるものは、賃金労働者と事務職従事者の消費支出構成比を基準に算出したもので、賃金交渉や社会保障などの物価スライドの基準値として利用されています。一般的に、マスコミなどでいうCPIは、CPI-Uを指します。

CPIはインフレに関する最重要経済指標です。同指数(2023年1月時点)は、財38.382%(内、食品13.531%、エネルギー6.921%)、サービス61.618%で構成され、変動の大きい食品・エネルギーを除いたCPI全体の約8割を占めるコア指数は、物価変動の基調をみるうえで特に注目されます。

なお、財とサービスの内訳項目は、財が家庭用品・家具、衣料品、輸送品、医療品、娯楽用品、教育・通信商品、アルコール飲料、その他財です。サービスは、住居、上下水道・ゴミ収集サービス、家事サービス、医療サービス、輸送サービス、娯楽サービス、教育・通信サービス、その他サービスとなっています。

こうした項目やセクター別など掘り下げた指数に着目すると、物価変動の要因が需要サイド、または供給サイドで起きているのか測ることができます。

発表元:https://www.bls.gov/
リリース日:https://www.bls.gov/schedule/news_release/cpi.htm


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