RBA理事会、5会合ぶりに利上げとの見方
- 2023/11/7
- 経済データBOX

日本時間7日12時30分にオーストラリアの政策金利が発表されます。大方の予想では、現行の4.10%から25bp引き上げ、5会合ぶりの利上げを実施するとの見方が優勢となっています。
ブロック総裁が就任して以降初めてとなった前回の会合(10月3日)では、4会合連続での政策金利の据え置きが決定されました。市場予想通りの結果でしたが、発表直後の反応は豪ドルが対ドルで下落し、オージードルは11カ月ぶりの安値を付けました。
声明文はこれまでと目立った変化はなく、今後の方針についてもこれまでと同様に追加利上げに含みを持たせたものになりました。
先月25日に発表された第3四半期消費者物価指数(CPI)は、前年同期比5.4%上昇と前期(6.0%上昇)から伸びが鈍化しましたが、市場予想(5.3%上昇)を上回る伸びとなりました。この結果を受けて、ブロック総裁は「ほぼ想定の範囲内」との見解を示しましたが、9月の月次CPIは前年比5.6%上昇と8月(5.2%上昇)から伸びが加速しています。
また、30日に発表された9月の豪小売売上高が前月比0.9%増の359億豪ドルと市場予想(0.3%増)を大幅に上回る伸びを記録したことも利上げ観測の後押し材料となっています。
◆RBA理事会とは
オーストラリア準備銀行(RBA)は、原則として毎月第1火曜日に開催する金融政策理事会で政策金利を含む金融政策を決定します。なお、1月は夏休み期間のため、理事会の開催がなく、年11回の発表となります。
政策金利として採用されているのは、銀行間取引の翌日物貸出金利であるオフィシャル・キャッシュ・レート(OCR)の誘導目標になります。
RBAの「金融政策」の目的は、法律で、①通貨価値の安定、②最大雇用の維持、③経済的繁栄と厚生の促進と定められています。また、インフレの抑制を「金融政策」の一義的な中期目標と位置づけ、消費者物価の上昇率を年2~3%で安定させることとしています。
発表元:https://www.rba.gov.au/
リリース日:https://www.rba.gov.au/schedules-events/calendar-2023.html