- Home
- 板垣哲史 本日の$/¥
- 板垣哲史-きょうの戦略$/¥=150.80(11月17日)
板垣哲史-きょうの戦略$/¥=150.80(11月17日)
- 2023/11/17
- 板垣哲史 本日の$/¥

TSR:150円80銭
本日のUSD/JPY予想レンジ:150円30銭-151円30銭
前日のUSD/JPY実績レンジ:150円29銭-151円43銭-150円76銭(16日)
相場展開基調:『主要な株式市場及び米国債利回りの動向』と『米ドル、日本円、ユーロの方向性』、そして『米国の金融政策への思惑』に注目!
【欧州市場の為替相場動向】16日の欧州外国為替市場でドル円は伸び悩み。22時時点では151.26円と20時時点(151.21円)と比べて5銭程度のドル高水準だった。米10年債利回りが4.48%台まで低下するなか、151円台前半で伸び悩む展開が続いた。ユーロドルはもみ合い。全般に手掛かり材料が乏しいなか、1.0850ドルの本日のNYカットオプション付近でのもみ合いとなった。
【米国市場の為替等相場動向】本日のNY為替市場のドル円は、中東の地政学リスクや本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒しながら、米国の経済指標、複数の米連邦準備理事会(FRB)高官の発言を見極めて行く展開が予想される。
英中銀の利上げ終了観測に伴うポンド売りが優勢となった。米9月企業在庫は前月比+0.4%と、予想に一致し8月と同水準を維持した。売上高は前月比+1.1%と、8月+1.4%から伸びが鈍化。売上在庫比率は1.36と、1.37から低下した。
連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として特に注視しているCPIのコア指数は前年比で+4.0%と、予想外に9月+4.1%から伸びが鈍化し21年9月来で最低の伸びにとどまった。
10月生産者物価指数(PPI)は前月比-0.5%と、予想外に5月来のマイナス。パンデミックによる経済封鎖直後の20年4月来で最低。コアPPI指数も前年比でも+2.4%と、予想外に9月+2.7%から伸びが鈍化し、21年1月来で最低となった。
同時に、米10月小売売上高は前月比―0.1%と、3月来のマイナスとなったが、予想ほど悪化しなかった。変動の激しい自動車除いた小売売上高は前月比+0.1%と、予想外に7カ月連続のプラスを維持。
米11月NY連銀製造業景気指数は9.1。予想外に10月-4.6からプラスに改善し4月来で最高となるなど製造業に改善の様相が見られる。
CPIコア指数は鈍化したとはいえ前年比4%で目標の2%の2倍。FRB高官は、インフレ鈍化の兆候を認めつつも、勝利宣言はまだ時期尚早との考えを維持する可能性が強い。12月12日、13日に開催される次回FOMC直前には、11月CPIの発表でさらにインフレの進展状況を確認していくことになる。結果次第では利上げ観測が再燃する可能性も除外できない。CPIショックで、ドル買いポジションなどの損切に拍車がかかり、ドルは大幅下落となった。
しかし、米国よりも英国や欧州の景気の急激な冷え込みが目立つ。利下げはFRBよりも欧州中央銀行(ECB)や英中銀の開始が早まる可能性が強い。ドル安基調に転じたとの判断も時期尚早と考える。
・ドル円の200日移動平均水準141円20銭
・ユーロドルの200日移動平均水準1.0804ドル
注 TSRとは弊社独自の指標で、ニューヨーク引け値が、この価格(TSR)を上回って終われば当日は上げ、下回れば下げの傾向が強いことを示唆する指標であるが日中、新情報等によってブレイクする場合がある。なおトレーディングはご自身の判断でお願いします。