2020年末までの政治・経済イベントをチェック!

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多田幸大氏のコラム。株式、為替、コモディティ相場のトレンドや、今後想定されるシナリオと投資戦略。eワラントはもちろん、他の金融商品を使った投資戦術などをお届けします。

重要な政治日程、金融政策や経済指標の発表は、日程が決まっているので市場の反応についてシナリオを立てやすく、予想が的中すれば大きな収益を期待できるかもしれません。本レポートでは、2020年末にかけて予定されている相場を大きく動かすかもしれないイベントスケジュールを確認し、その中でも特に注目しておきたいイベント及び投資アイディアについて紹介しています。

2020年10月から12月までの主なイベント

10月から12月までの主な政治・政策金利等の発表イベントは下表の通りです。最大の注目イベントは米国の大統領選挙でしょう。そのほか、英国とEUの通商交渉に加え、国内では時期は未定ながら臨時国会の召集が予想されます。

10月1~2日 EU首脳会議
10月15日 英国とEUの通商交渉期限
10月23~26日? 臨時国会召集
10月29日 ECB政策金利発表
10月29日 日銀金融政策発表
11月6日 米国大統領選挙
11月5日 FOMC政策金利発表
12月10日 ECB政策金利発表
12月16日 FOMC政策金利発表
12月18日 日銀金融政策発表
12月31日 英国EU離脱移行期間期限

主な注目イベントと投資アイディア

英国とEUの通商交渉期限(10月15日)
英国のボリス・ジョンソン首相はなかなか進展が見られないEUとの貿易交渉を念頭に、10月15日までにEUとの合意が必要と交渉期限を提示し、期限までに合意が成立しなかった場合には通商に関する合意なしに離脱する旨のコメントを発しました。さらに、ジョンソン政権は昨年に合意したEUとの離脱条件を一部無効化する法案の審議を進めており、もし成立すればこれまでの交渉が水泡に帰してしまう可能性もはらんでいます。

英国側のこのような対応にEU側のみならず、英国の産業界からも批判の声が高まっています。例えば英国自動車製造販売者協会は、FTAなしにEUを離脱した場合、欧州自動車業界が負う損失は2025年までの5年間で約1,100億ユーロに上り、1,460万人の雇用に影響が出るとした声明を出しています。FTAに拠らない貿易は、主要産業の自動車のみならず、様々な輸出品に関税が課されることになり、貿易の停滞を招くことになります。英国、EU双方の経済に悪影響をもたらすことになりそうです。

投資戦略としては、英ポンドやユーロを10月10日あたりから売り建てておくことなどが考えられます。eワラントを使うのであれば、相対的に円高となることを予想して、米ドル安型(米ドルプット)を買い付けておくことなどが考えられます。

臨時国会召集(10月23日~26日?)
一部の報道によると、菅義偉総理は10月後半に臨時国会を召集する意向であることが明らかとなりました。会期は12月前半までの約50日間程度と見られています。会期中は日英経済連携協定の承認案や来年の東京オリンピック・パラリンピックの開閉会式前後に祝日を移動させる特別措置法改正案も提出される見通しです。

中でも注目は麻生副総理をはじめ、一部党内からも要望のある早期解散について、菅総理から言及があるかどうかでしょう。報道各社が行った世論調査によると菅内閣の支持率は60~70%台と高水準にあり、野党・立憲民主党の合流もあったものの、勝算の高いと考えられる早期の解散の可能性が取りざたされています。

過去の傾向をみると、解散から特別国会の召集までは株高となる傾向があるようです(参考:解散はあるのか?総選挙と株価の意外な関係)。投資に活かすのであれば、解散が決まった直後に日経平均を対象とするコール型eワラントや日経平均プラス5倍トラッカーを買い付けておき、特別国会召集後に手仕舞いをすることなどが考えられます。

米国大統領選挙(11月3日)
今年最大の政治イベントと言えるでしょう。当初はバイデン前副大統領が支持率で優位に立っていると見られていましたが、ここへきてトランプ大統領の追い上げも報じられています。加えて米国では「隠れトランプファン」も一定数いると見られており、前回2016年の大統領選挙同様、事前の世論調査通りとならないのではないかとも見られています。

以前の本コラムでも述べたように、一般的には減税政策を掲げるトランプ大統領が勝利した場合には株高、富裕層への増税を志向するバイデン氏が勝利した場合には株安と見る向きが多いようです。しかし、コロナ禍の中バイデン氏も増税策は打ちづらいとも考えられ、中期的には経済対策の効果で株価が浮上する可能性もありそうです。

また、大統領選挙と併せて米国連邦議会選挙も行われます。現在は上院では与党・共和党が、下院では民主党が多数派を占めるいわゆるねじれ状態が発生しています。大統領の所属政党が多数派となれば政策を実行しやすくなりますが、ねじれ状態が発生又は大統領の所属政党が少数派となるようなことがあれば思うように政策が進められないことが予想されます。仮にトランプ大統領の再選となった場合にも、十分な減税ができるかどうかは疑問が残ります。特に上院に関しては総議席数の1/3にあたる35議席(民主党:12、共和党23)が改選の対象となります。現在上院で多数派を占める共和党は、改選数も多く、議席を守り抜くことができるかに注目が集まりそうです。

想定されるシナリオは次の通りです。株高を予想するなら、11月3日の日本時間に日経平均株価、米ドルなどを対象とするコール型eワラントを買っておきます。株安を予想するならプット型を買います。

  • ①大統領選:トランプ氏勝利、議会選:ねじれ状態継続 ⇒ 一時的に株高、米ドル高? 中期的には株安?
  • ②大統領選:バイデン氏勝利、議会選:ねじれ状態継続 ⇒ 株安、米ドル安?
  • ③大統領選:バイデン氏勝利、議会選:両院で民主党が多数派 ⇒ 一時的に株安、米ドル安? 中期的には株高?

大統領選挙の結果で相場が大きく動く可能性がありますが、相場が動く方向は予想しにくいイベントです。そこで前述のコール型eワラントとプット型eワラントを両方とも買う両建て戦略が有効かもしれません。コール型又はプット型のどちらかが大きく上昇することで、もう片方の下落を相殺します。eワラントは何倍にも上昇することがある一方で、最大損失は投資元本までに限定されているため、コール型とプット型の両建てによりトータルで若干の利益を狙う戦略が可能です。両建て戦略のリスクとしては相場が予想に反して大きく動かずに時間だけが経過した場合にコール型もプット型も下落するということがあります。

(eワラント証券 多田 幸大)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。


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