緊急事態宣言発令!株価はどうなる?!

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年末から年始にかけて新型コロナウイルスの新規陽性者数が急増したことを受けて、1月7日、菅首相は新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言を再発令しました。期限は2月7日までです。新型コロナウイルスにより緊急事態宣言が発令されるのは、昨年4月7日以来の2回目となります。緊急事態宣言の対象となる地域や営業の縮小が要請される業態等に違いはありますが、首都圏の行動が制限されるという意味では今回も経済へ与える影響は大きくなるものと想定されます。株価へも影響を与えるかもしれません。

1度目の緊急事態宣言時の株価

緊急事態宣言下の株価の動きを予想するうえでは、やはり1度目の緊急事態宣言前後の株価が参考となるかもしれません。下図は1度目の緊急事態宣言が発令された2020年4月7日前後の日経平均株価の推移です。

やや意外かもしれませんが、株価で見ると欧米でロックダウン(都市封鎖)が広がった3月中旬に底を打っており、4月7日時点では株価は上昇基調にありました。そして、緊急事態宣言下においても株価は上昇を続け、緊急事態宣言明けの6月9日は23,185円の高値をつけました。

株価が上昇した理由としては、FRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中銀)、日銀などが迅速に金融緩和を行ったことなどが主たる要因として考えられますが、新型コロナウイルスの感染拡大による業績悪化懸念から急速に売り込まれた株式にウィズ・コロナ(アフター・コロナ)を見据えた見直し買いが入ったこともその要因の1つと考えられます。下表は日経平均採用銘柄225社のうち、2月17日から4月7日まで(35営業日)のパフォーマンス上位・下位5銘柄が4月7日から5月29日まで(35営業日)にどのようなパフォーマンスを遂げたかを表したものです。

このランキングを見ると、緊急事態宣言発令前に下げ渋っていた又は上昇していた銘柄が発令後に売り込まれ、逆に発令前に大きく下げていた銘柄に見直し買いが入っていたことがわかります。つまり、緊急事態宣言が出される前に、株式市場では業績が悪化しそうな業種(例えば、日本以上に感染拡大が広がっていた海外売上比率が高い企業)が先行して売られ、実際に宣言が出された後は、織り込み済みということで反発していたことになります。一方で、逃避的に資金が集まっていた内需系の企業は、良くも悪くも業績への大きな影響はないと捉えられ、反発局面において選好されにくかったと言えるでしょう。

2度目の緊急事態宣言で株価はどうなる?

1度目と同様の事象が今回も起こると考えるのであれば、既に売り込まれている銘柄を買い付けておき、上昇している銘柄を売り建てることで利益を上げられるかもしれません。そこで、同様に日経平均採用225銘柄のうち11月17日から緊急事態宣言が発令された1月7日まで(35営業日)の騰落率上位・下位5銘柄をピックアップしたのが下表です。

買われている銘柄の中では重工メーカー(川崎重工業、日立造船、IHI)が上位にランクインしているのが特徴です。世界的に気候変動が課題として認識される中で、脱炭素を訴えるバイデン氏が大統領選挙に勝利したことで、カーボンニュートラルやカーボンリサイクル関連銘柄として物色が進んでいるものと考えられます。カーボンニュートラル・カーボンリサイクルは息の長いテーマになるものと考えられ、各社への需要も長期化するものと予想されますが、11月以降の早急な上昇を考えると目先で調整が入る可能性も否定できません。

一方、売られている銘柄の中では陸運(京成電鉄、東武鉄道、東急)や空運(ANA HD)が目立ちます。新型コロナウイルスで海外との行き来が急減する中でANAや日本航空は増資を発表し株価が下落しましたが、リモートワークの普及等により陸運各社の業績も悪化しており、同様に増資が行われるのではないかとの懸念から株価が下落していると考えられます。国内でも年末から新規感染者数が急増しており、引き続き業績の悪化懸念は高まっていますが、11月後半からの急速な下落である程度業績悪化は織り込まれていると考えられ、目先で反発することにも期待したいところです。

ただし、1度目の緊急事態宣言発令時点とは下記の大きな相違点があることに注意が必要です。

新型コロナウイルス関連

  • 世界的な流行から1年近くが経過し、新型コロナウイルスが「未知のウイルス」ではなくなってきている。
  • 欧米で新型コロナウイルスワクチンの接種が始まっており、国内でも2月に接種が始まる予定。
  • 一般的にウイルスが増殖しやすいとされている低温乾燥した気候が続く

社会生活関連

  • リモートワーク、巣ごもりの普及
  • 緊急事態宣言に基づく休業要請は飲食店等に限定

株式市場

  • 11月の大統領選挙以降、強い上昇トレンドが続く

(eワラント証券 多田幸大)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。


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