ユーロの下値模索が続く
- 2020/2/13
- 佐藤りゅうじブログ

7日のこの欄で、ユーロドルについて、レンジブレークをしたにも関わらず、緩慢の下げに閉口していると言ったようなことを書いた。テクニカル的には、1.0980を割ったので、昨年10月1日の安値1.0875が視野に入ったとしたが、その水準を下抜いてきた。動きは鈍いが、教科書通りの動きとなっている。値動きの悪い為替市場も、取引量がもっとも多いユーロドルが動きだしたことで、今後、他の通貨も少しは動きがよくなることを期待したい。
ユーロの下落の背景には、ドイツの政治的不安等があるが、このあたり多くのメディアで語られているので、ここでは割愛する。ここからの下値余地だが、まずは、2017年4月下旬から5月上旬にかけて支持となった1.0830-40付近を目指すことになる。
2017年4月というのは、2017年4月22-23日にフランス大統領選の一回目の投票が行われた。急速に支持を集めていた極右・国民戦線のル・ペン氏と、当時、無所属で現フランス大統領のマクロン氏が決選投票にコマを進めたのだが、特にマクロン氏が一位となったことから、市場に安堵感が広がり、24日にユーロドルは、1.09台にギャップアップで寄り付いている。
当時の手帳を読み返すと、ギャップアップをみてからユーロドルをロングしている。ギャップアップを上げ幅を削っているのだが、1.0830-40という水準が、徐々に強い節に成長していると書いている。あれから3年弱もたっているの、この水準がどの程度の支持なるかはわからないが、多少は支持になるだろう。
この水準を下抜くと、ギャップを埋めに行くことから、1.07台前半を目指すことになる。上述したフランス大統領の一回目投票の前日4月22日の安値が1.0680であり、まずは、このあたりまでの下値余地が広がることになる。