<雑感>豪ドル、ようやくピークアウトか
- 2020/5/12
- 佐藤りゅうじブログ

豪ドル米ドルの上値がようやく重くなってきました。チャート的には、4月30日の0.6569と5月11日の0.6560でダブルトップになりつつあります。現在、0.64台半ばで取引されています。下値のポイントは0.6350付近。この水準を下抜くと、0.6250を目指した下げになるかとみています。
今回の下落のきっかけですが、豪中貿易摩擦が激化したことが挙げられます。今日、オーストラリアの公共放送ABCが、中国が豪州の4つの食肉工場からの輸入を禁止したと報じました。この他にも、中国がオーストラリア産大麦の輸入に大型関税をかけると発表するなど両国間の緊張は高まっています。
今回の緊張の高まりの発端は、モリソン豪首相が、「コロナウイルスの発生源に関する国際調査が必要だ」と述べたことです。ただ、昨年も、オーストラリアで中国の情報機関による工作疑惑が相次いで発覚するなど、両国間は以前から悪くなっていました。
領有権争いが激しい南シナ海では、中国船舶が石油の探査を行っているとみられますが、これに対し、オーストラリアは先月、米海軍との合同演習との名目でフリゲート艦を派遣しています。中国は、オーストラリアにとって最大の貿易相手国ですが、両国の関係は急速に冷え込んでいる。
豪ドル米ドルは、3月19日に0.5506付近まで急落後、1000ポイント以上の戻り場面となっていますが、そろそろ戻りも、ピークアウトする可能性がありそうです。