円の売り意欲がやや後退、ただし買いも盛り上がらず=CFTC建玉明細
- 2020/5/17
- 佐藤りゅうじブログ

米商品先物取引委員会(CFTC)から15日に発表された建玉明細報告(5月12日現在)をみると、円の売り意欲がやや後退したようです(あくまで先物市場です)。
シカゴ・円の大口投機家のネットポジションは、2万7937枚の買い越し、前週の2万7214枚の買い越しから723枚の増加です。内訳をみると、大口投機家のグロスの買い玉が327枚減少、グロスの売り玉も1050枚の減少でした。ネットの買い越しが増えたとは言え、売り方がポジションを落としたためです。買いポジションも減少しており、いまのドル円相場は、妙味が少なくなっているようです。
今回の建玉明細が発表されるまでの一週間(5/6~12)のドル円は、6日、7日と下を試したものの、両日とも105.99で支持されると、11日は107.77まで水準を引き上げました。ただ、翌12日は買いが続かず、107.12まで下落しました。この値動きをみると、戻り局面で円の売り方は、売り乗せするのではなく、ヤレヤレと買い戻しを行ったようです。
CFTC建玉明細を見る限りでは、大きな流れとしては、円高とみている向きが多いですが、円買い意欲が高まっているという状況では、ないようです。
なお、その後の値動き(5/13~15)は、106円台後半~107円台半ばでのレンジ相場となっています。