〈雑感〉ドル調整高場面だが
- 2020/8/20
- 佐藤りゅうじブログ

昨日は、このところのドル安に対する調整場面となりましたね。FOMC議事録で、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)などのより緩和的な政策の導入に メンバーが現時点で否定的であることが判明し、ドル安になったとの報道もあったが、昨日は、欧州中盤からドル買いだった。それに、YCCに慎重な意見があったのは、前からで、別に今回、急に出てきたわけじゃない。
ユーロドル、オージードルなどが対ドルでの年初来高値を更新したことから、ドルの売り方は、ドルを買い戻す場面を探していたのだろう。そこにFOMC議事録というイベントがあり、利食いを加速させたのとみる。議事録をみて、ドルを買い戻しが始まったわけではないね。議事録は、ドルの買い戻しを後押ししただけだ。
その議事録をみると、新型コロナウイルス禍による景気低迷からの回復について、「かなり の先行き不透明感が存在する」と懸念が示されている。 また、「5、6月に回復した雇用は減速した公算が大きい」とも述べられている。これもYCCと同じで、新鮮味はない。ただ、まだまだ、超緩和政策は続くということだ。2021年では済まないかもしれない。
全体の状況としては、何も変わっていない。ドルの調整高が終われば、ドル安相場が再開されるとみる。その意味では、現状はドルの戻り売り場面だろう。いまのように過熱感のないドル売り相場では、なかなか底を入れられない。7月下旬からのゴールドのように、値動きが荒くなってくれば、ひと相場終わる可能性が高いのですが・・・。