10月29日のポイントー 黒田さんとラガルドさん
- 2021/10/29
- 佐藤りゅうじブログ

昨日の黒田さんの会見、注目してみていたのですが、「円安の企業収益押上げ効果はより大きくなっている」と言っていましたね。20年前ならそれでもよかったと思うのですが・・・。また、インフレは下方リスクだそうです。いつもハイヤーでの送り迎え、ガソリンを自分で入れることもないし、自分で日常的に街に出て買い物をすることもないでしょうから、市井の人とは感覚が違うのでしょう。まぁ、さすがに日銀は2021年度のベースアップ(ベア)を8年ぶりに見送るそうですが・・・。
昨日の日銀金融政策決定会合の結果を受けて、ドル円の円高リスクが強まるとすれば、株安が最有力となりそうです。あと、ドルインデックスが、きのう、高値圏のボックスを下抜けたので、目先、ドル売り相場になる可能性が高まっています。このことも、ドル円の円高要因となります。ただ、ドル売りの場合、クロス円が上昇しやすいので、ある程度は相殺されそうです。
さて、そのドルインデックスが高値圏のボックスから下抜け要因となったのが、ラガルドECB総裁の会見でした。ラガルドさんも、インフレについては一過性ものとの見解を崩していません。ただ、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)をこれまでよりも「やや」ペースを落として継続するとしており、恐らく、12月の理事会では来年の3月で予定通りPEPPが終了することが決定しそうです。市場では、以前よりは、インフレに対する警戒感を強めていると受け取られ、ユーロ買いが先行しました。
黒田さんも、ラガルドさん程度には、インフレを気にしているポーズくらいはとった方がよかったのではないかと思います。昨日の会見をみていると、新鮮味は全くなく、追い込まれて開き直ったか、もしくは思考が硬直化いるように見受けられました。なんだが、また円が攻撃対象になりそうです。
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