11月5日のポイントー 今夜は雇用統計、平均時給に注目
- 2021/11/5
- 佐藤りゅうじブログ

今夜は、米雇用統計ですね。このところ、雇用統計ではあまり動かないことが多いですが、テーパリング開始が決まった後だけに、マーケットが敏感に反応する可能性もありそうです。昨日のBOEのどんでん返しからのポンドの大きな値動きを見た後なので、期待は高まりますが、どうでしょうか?
きのうユーロポンドの急騰がなければ、ユーロドルも1.1520-30の節を割ったかもしれませんね。いずれにしろ、ユーロドルも重要なチャートポイントに迫っており、年末に向けて大きく動く可能性がありそうです。
さて、話を戻して米雇用統計ですが、個人的には今回も平均時給に注目しています。3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の質疑応答でも話題になったフィリップカーブが、今月も垂直的な上昇をみせるか気になるところです。以前もこの欄で話ましたが、フィリップスカーブとは、賃金上昇率(または、物価上昇率)と失業率の関係を示した線です。簡単に言えば、
・賃金上昇率(物価)が上がる(インフレ)→失業率が下がる
・賃金上昇率(物価)が下がる(デフレ) →失業率が上がる
を示したグラフです。
しかし、失業率の低下には限界がありますので、労働力が足りない場合、ある時点から賃金上昇率が垂直的な上昇をみせます。これが1年から続くと、高いインフレ率を引き起こすと考えられています。同カーブが今年5月以降、強烈に上昇をしており、気になるところです。
先日、セントルイス連銀のシニアエコノミストの方が、新型コロナウイルスの影響で早期退職した米国のベビーブーマー世代(1946~64年生まれ)は300万人を超えるとのレポートを出していましたが、これが事実だとすれば、労働市場のひっ迫は簡単には解消されず、賃金インフレが加速しそうです。
今日の米雇用統計が、これを示唆する内容となれば、米国の利上げ観測が一層強まり、ドル買い先行しそうです。ただ、株式市場が利上げの思惑から崩れると、ドル円は円買いとなり、対主要通貨でのドル買いと合いまって、クロス円が一段安となる可能性がありそうです。
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