今週は、米連邦公開市場委員会（FOMC）、英金融政策委員会、そして米雇用統計とイベントが続きました。その中でも、サプライズとなったのが、英金融政策委員会の政策金利「据え置き」でした。

ベイリーBOE総裁は、ついこの間まで利上げの必要性について述べていました。しかしふたを開けてみれば、7対2の大差で「据え置き」、しかもベイリー総裁は「据え置き」に票を投じていました。ベイリー総裁の信認に関わる問題かと思うのですが・・・

これを受けて、英債券利回りが暴落。下落幅は、EU離脱の国民投票直後と同じくらいだそうです。これが他の国や地域にも、債券市場にも波及し、独債、米債も利回りが急低下しています。

この背景には、債券市場では、英国の利上げを見越したポジションが多くあり、利上げを前提に米債や独債のポジションも構築、英国の政策金利の据え置きで、ハシゴを外され、一気に手仕舞いざるを得ない状況となったと推測されます。昨日の雇用統計の好調な数値でも、米債利回りが上昇しなかったのは、そのせいかと思います。

さて、来週ですが、米消費者物価指数と米生産者物価指数の発表があります。ここで物価上昇が確認され、再び利回りが上昇に転じるのか、注目です。利回り上昇となれば、再びドル買い相場となりそうです。

最後に、今年も為替手帳を上梓することとなりました。今年もよろしくお願いいたします。
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10月31日からの一週間の主な政治経済イベントは以下の通りです。

—【07日】—————————————————————
中国貿易収支（10月）
米・加標準時間に移行

—【08日】—————————————————————
日本景気動向指数（9月）
スイス雇用統計（10月）
レーン欧州中銀（ECB）専務理事（チーフエコノミスト） 講演
クラリダ米連邦準備理事会（FRB）副議長 講演
パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長 講演
ハーカー米フィラデルフィア地区連銀総裁 講演
ボウマン米連邦準備理事会（FRB）理事 講演
エバンズ米シカゴ地区連銀総裁 講演
中国共産党第19期中央委員会第6回総会開催（6中総会）（11日まで）

—【09日】—————————————————————
日本国際収支（9月）
日本景気ウォッチャー調査（9月）
独経常収支（9月）
独貿易収支（9月）
仏経常収支（9月）
仏貿易収支（9月）
独ＺＥＷ景況感指数（11月）
ラガルド欧州中銀（ECB）総裁 講演
米生産者物価指数（10月）
クノット・蘭中銀総裁、ブラード米セントルイス地区連銀総裁 パネル討論会参加
パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長 講演
ブロードベント英金融政策委員会（MPC）委員 講演
ベイリー英中銀（BOE）総裁、シュナーベルECB専務理事 パネル討論会参加
デーリー米サンフランシスコ地区連銀総裁 講演
カシュカリ米ミネアポリス地区連銀総裁 パネル討論会参加

—【10日】—————————————————————
中国消費者物価指数（10月）
中国生産者物価指数（10月）
トルコ雇用統計（9月）
独消費者物価指数（10月）
米ＭＢＡ住宅ローン申請指数（（抵当銀行協会））
米消費者物価指数（10月）
米新規失業保険申請件数（（労働省））
米財政収支（10月）

—【11日】—————————————————————
豪雇用統計（10月）
トルコ経常収支（9月）
英ＧＤＰ（3Q）
英鉱工業生産指数（9月）
英製造業生産指数（9月）
英貿易収支（9月）
南ア製造業生産指数（9月）
ECB月報
米新規失業保険申請件数
シュナーベル欧州中銀（ECB）専務理事 講演
メクラースイス国立銀行（SNB）理事 講演
休場：ベテランズデーのため米債券市場は休場

—【12日】—————————————————————
トルコ鉱工業生産指数（9月）
スイス生産者・輸入価格（10月）
香港ＧＤＰ（3Q）
ユーロ圏鉱工業生産指数（9月）
レーン欧州中銀（ECB）専務理事（チーフエコノミスト） 講演
ハスケル英金融政策委員会（MPC）委員 講演
米ミシガン大学消費者信頼感指数（11月）
ウィリアムズ米ニューヨーク地区連銀総裁　講演

※詳細はこちらのサイトで確認ください→経済統計スケジュール