9月2日のポイント・・・今夜の雇用統計は荒れそう、ユーロドルの0.9900に注目
- 2022/9/2
- 佐藤りゅうじブログ

一昨日までの為替市場は、ユーロ最強、次いでドルでしたが、昨日はドルが最強に返り咲きました。ユーロドルも0.9910付近まで下落する場面があり、ドル円は、24年ぶりの140円台です。
そして迎える今夜の米雇用統計。市場予想の中央値は、失業率が3.5%(前月3.5%)、非農業部門雇用者数が29.8万人増(前月52.8万人増)、平均時給は前月比0.4%増(前月0.5%増)、前年比5.3%増(前月5.2%増)となっています。
ここ数日間に発表された雇用関係の経済指標をみると、8月30日に発表された7月のJOLT求人件数は1123.9万件と前月1104万件から増加、総失業者数は567万人と減少傾向が継続しています。また、昨日発表された、新規失業保険申請件数が3週連続で減少の23.2万件、2カ月ぶりの低水準。同じく昨日発表されたISM製造業景況感指数の雇用指数は54.2と今年3月以来、5カ月ぶりの高水準となっており、どれも米国の好調な雇用情勢を示しています。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、大幅な利上げを継続する中でもっとも気掛かりなのが、雇用情勢の悪化です。今夜発表される米雇用統計が、市場予想と同等、もしくはこれを上回る内容となれば、次回9月21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%の利上げが実施されるとの思惑が一段と強まり、金利上昇から、ドル高が加速しそうです。
ただ、注意しておきたいのが、週明けの9月4日がレイバーデーのため、米国市場が休場となることです。現状、ドル買いポジションが積み上がってますから、米雇用統計の好結果を受けて、ドル買いが加速しても、その流れが一服となれば、ポジション調整のドル売りが出てくる可能性があります。
特にユーロドルは、現状、0.9900付近が強い支持になりつつあり、この水準をクリアに下抜けない場合は、ドルロングの手仕舞いから、1.10台後半くらいの戻りも想定しておいた方が良さそうです。
逆に、0.9900をしっかり割り込むと、ポンドドルの1.1700の時のようにズルズル水準を引き下げる可能性もありそうです。個人的には、ポンドドルが1.1700を割った時に、素直に売ればよかったと後悔しており、その意味でも、ユーロドルが0.9900を割ったあとの値動きにはとても注目しています。