9月14日のポイント・・・日銀「レートチェック」、いよいよ介入?
- 2022/9/14
- 佐藤りゅうじブログ

日銀が為替介入の準備のために市場参加者に相場水準を尋ねる「レートチェック」を実施したと報じました。これを受けて、ドル円は午後1時半すぎに144.30付近から143.65前後まで水準を引き下げました。
きのうのCPIでショートが一掃され、143円台後半から上の水準では、ロングが増えていたでしょうし、今朝のドル円の上攻めで、145円が取れなかったことで、高値警戒感も広がっています。投げが出やすい環境かと思います。このため、ドル円の短期は売り目線で考えています。
ただ、中長期で考えると、突っ込んだところは買いたいと思っています。日銀が実際に円買い介入をするとしても、各国中銀から理解を得るのは難しいので、協調介入はまずないです。委託介入も難しいでしょうから、出来るとすれば、東京時間に単独介入です。介入効果というは、時間とともに薄れます。
1998年のドル円相場でも、2兆円超の介入をしましたが、効果は続きませんでした。1998年8月に147円台だったドル円が、10月に111円台まで急落したのは、ロシア危機に端を発したLTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)の破綻が原因です。介入ではありません。
個人的には、ドル円の上昇トレンドが反転するなら、日銀が金利を動かすか、市場の関心が米国のネガティブな面(財政赤字や景気の急減速など)に注目した時だと考えています。逆に言えば、それまでは突っ込んだところは、拾ってもいいとみています。
なお、円安のスピードが緩まるとすれば、インバウンドの増加です。政府は、入国者数の上限撤廃を検討しているそうなので、どの程度の人が訪日するかわかりませんが、実需の円買いが数兆円は入ってくるでしょうから、スピード感という意味では、多少、落ち着くかもしれませんね。