3月10日のポイント・・・雇用統計でドル売りに転じるか?
- 2023/3/10
- 佐藤りゅうじブログ

今日は、いよいよ米雇用統計です。直近のドル高の流れは、2月3日に発表された1月の米雇用統計からでした。失業率が3.4%、非農業部門雇用者数が51.7万人増とビックサプライズでしたね。これを受けて、米債金利が上昇を開始し、ドル高へとつながりました。
さて、今回の雇用統計ですが、市場予想では失業率が3.40%(前回3.40%)、非農業部門雇用者数変化は22万5000人増(前回51万7000人増)、平均時給は前月比が0.30%上昇(前回0.30%上昇)、前年比は4.70%上昇(前回4.40%上昇)となっています。
米連邦準備制度理事会(FRB)が注目しているJOLT求人件数は、1月が1082.4万件と12月の1123.4万件から減少しましたが、市場予想の1054.6万件を上回りました。引き続き強い数値が示されています。2月のADP雇用統計を見ると、サービス部門の雇用が19万人増とけん引し、特にレジャー・ホスピタリティー業が8.3万人増と増加が目立っていました。「モノ」から「コト」への消費が続いているようです。
ただ、その一方、米国の民間セクターの求人件数データには鈍化が見られています。求人広告数が減少しています。どれだけの企業が求人サイトを使って人材を確保しているのかがポイントになりますが、IT企業などより求人サイトと親和性の高い分野の求人件数が減少しているのは間違いなさそうです。
市場では、今回の雇用統計でも、比較的強い数字が出て、次回のFOMCで0.50%の利上げが実施されるとの思惑が強まっています。ただ、債券市場は、利上げ→株安→債券高(金利低下)とみているようで、昨日の米10年債金利は水準を引き下げてきました。雇用統計発表後もそのような値動きとなれば、今度はドル売り相場となりそうです。2月発表の雇用統計でドル高となった相場が、3月発表の雇用統計でドル売りに転じるか?
今夜の相場も大きく動くでしょうから、ポジションは慎重に!雇用統計後の値動きをみてから、ポジションを持つのもいいと思います。
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