3月21日のポイント・・・利食い千人力
- 2023/3/21
- 佐藤りゅうじブログ

なかなか金融不安が収まりませんね。米連邦準備制度理事会(FRB)にしてもスイス国立銀行(SNB)にしても、迅速な対応をしました。ただ、市場の疑心暗鬼は続いています。クレディ・スイスのAT1債が全損になったことも、市場の不安につながりました。AT1債に限らず、今回の金融不安で大きな傷跡を残したのは、債券市場です。SVBの破綻をきっかけに米債金利の急低下(価格は急上昇)、米債金利の急低下を受けて、FRBの大幅な利上げというトレンドに追随し米債先物を売っていたヘッジファンドなどのCTA(投資家から資金を預かり運用する会社、商品投資顧問業者)は歴史的な損失を被ったようです。大きな損失を被ったCTAが損失を補うため、手持ちの株や商品のポジションを解消することとなれば、これが新たな売りに繋がる可能性もありそうです。
ただ、一点、相場が少し変わってきたと思うのは、金が下落したことです。今回の金融不安では、実物資産への逃避の動きから、金が買われました。昨日は、2008ドルまで上昇し、昨年3月10日以来の高値を付けました。しかし、2000ドル台を維持できず、引けは1978ドル。2000ドルに乗せたことで、目先の上値達成感が出た面もありますが、少し流れが変わった感じがしています。
さて、為替市場ですが、相変わらず難しい相場となっています。リスク回避の動きから円買いにはなっています。ただ、昨日のドル円をみても、132.65付近から130.55前後まで2円超の下落をした後に、131.85前後まで戻すなど、値動きがとても荒いです。しっかり利食いをしていかないと、「含み益が絵に描いた餅」になってしまいます。利食い千人力、利食いをして負けた人はいないので、いまのような荒れた相場では、より利食いの重要性が増しますね。
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