5月4日のポイント・・・FOMCのあとは米地銀問題再燃
- 2023/5/4
- 佐藤りゅうじブログ

注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)は、市場予想通り、0.25%の利上げが実施され、FFレートの誘導目標は、5.00-5.25%となりました。これで10会合連続の利上げとなりました。声明文では、「幾分の追加的な金融政策引き締めが適切になるかもしれないと予想する」が削除され、今度は経済、インフレ、金融市場の動向を見ながら決めるといった内容になりました。
これで6月の利上げは、まずはナシということでしょう。ただ、記者会見では、依然としてインフレ率が高すぎる、6月については何も決まっていないと述べていました。発言の内容としては、至極もっともなものです。
マーケットの反応は、株式市場は追加利上げをやや警戒して、下落。金利先物は9月の利下げを織り込み、金利は下落、ドルが売られる内容となっています。FedWatchをみると、9月の利上げを約90%織り込んでいるので、株式市場はもう少し強気の反応でもいいように思うのですが・・・。
ドル・円については、パルエルさんの会見終了後に134.93付近まで下落しましたが、30-40分後には135.25付近まで回復していました。しかし、米地銀パックウェスト・バンコープの身売りの話が出てきて、134.75付近までズルっと落ち、その後も弱地合いが継続し、134.35付近まで水準を引き下げています。
このような値動きをみると、やはり米地銀の問題がアキレス腱なのでしょう。今後、米地銀の監督強化は信用枠の引き締めに繋がり、実質的に金融引き締めになります。米地銀問題が再燃となれば、円絡みは、目先、さらに下押しされる可能性はありそうです。オージー円など、もっと下がっても良さそうに見えるのですが、気のせいですかね。
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