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- 堀内昭利-本日の注目点(10月11日)
堀内昭利-本日の注目点(10月11日)
- 2022/10/11
- 堀内昭利 本日の注目点

前日、やはり予定通り?にNYはドル円買ってきたね。今日の東京ー欧州も鈍かったが。NYは、再び同じ事するのかな?異様な睨み合い相場が続いている。膠着相場が長くなってきているが、時間の問題で、上か下かわからないが、荒れる相場展開の日が来そうだ。ポンドまでおとなしいので、踊り場なのかも知れない。待つしかない。(2022年10月11日22時後)
「下級将校の見た帝国陸軍」山本七平著。文春。途中まで通読という感じだったが、あまりの分析力のすごさに驚き、その後、熟読したので時間がかかってしまった。多数の戦史物は読んできているが、これは、誠に名著である。恐れいりました。自分があまりにも何も知らなかった事を思い知らされた。日本人であることを恥じるような気持もある。やたらと日本人すごい的なものが最近多い中、日本人というのはどういう人たちなのか、日本陸軍がどんな軍隊だったのか、深く考えさせられた。著者は、学徒動員で入隊し、陸軍少尉である。私は辻正信という参謀が大嫌いなのだが、彼についての話もずいぶん出ている。当然A級戦犯と思っていたが、逃亡していたんだね。その後の彼の復活について、書かれたものも秀逸である。「帝国陸軍」とは一体何だったのか。この、すべてが規則ずくめで超保守的な一大機構を、ルソン島で砲兵隊本部の少尉として苛酷な体験をした著者が、戦争最末期の戦闘、敗走、そして捕虜生活を語り、徹底的に分析し、追及する。現代の日本的組織の歪み、日本人の特異な思考法を透視する山本流日本論の端緒を成す一冊と解説されている。座布団5枚。